新型コロナの影響で外出自粛が促され、仕事が在宅勤務に切り替わった人もたくさんいました。
家にいる時間が長くなり、さまざまな体の不調を感じている方もいるはず。
前編に引き続き、ひさびさに来店したお客とのトークで役立つ、不調のやわらげ方をご紹介!
教えてくれるのは、現在月刊BOBで「心も体もラクになる 自分の整え方」という連載を担当している、鍼灸・整体・心理学のプロ、ゆうべ先生です。
普段は鍼灸師・保育士として兵庫県明石市で鍼灸院を営んでいるのですが、
今日は心理学の知識も生かして、こころの不調にフォーカスしてお話したいと思います。
みやぎちか:イラスト
前編の「身体の不調」に続いて、後編はよくある「こころの不調」に着目。
これから出てくるOL代表・OL子さんのお悩みは、きっとサロンに来るお客さんにも通じるはず。
サロンワーク中のトークにきっと役に立つはずです★
不調①「人と会えなくて気分が沈む」
designed by freepik.com
オンライン飲みも何度かしたんですけど、音声とビデオ画面しか情報が無いから、何か伝わりづらい気がして……。
それがオンラインだと伝わりづらい、というのはあるかもしれません。
そもそも、対人コミュニケーションには大きく3つの目的があると考えます。
●主張……自分のことを分かって欲しい
●共感……相手のことを分かりたい
●投影……相手を鏡にする
他愛ない会話の中で、感じたことを共有し合いたい、みたいな感じかな。
今「コロナ離婚」とかのワードが話題ですけど、特にリモートワークだと家族と過ごす時間が増えて、衝突してしまう、という家庭もあるみたいですね。
誰かを攻撃したくなったり批判したくなるときって、実は自分にそういう面があるのが分かってて、だけど受け入れたくない、という気持ちが根底にあることがほとんどかもしれません。
家族にきつく当たってしまう人は、自分のイヤな部分の投影相手として家族を選んでいたり、本当は自分がイライラしている感情を表出させる手段として家族に当たる、という行動を選んでいるのではないでしょうか。
そんな自分に気づくだけでも、自分の気持ちを客観視できて楽になると思います。
イライラしてる時とか落ち込んでる時っていっぱいいっぱいになるけど、一歩引いて自分の気持ちを少しでも把握できたら、心が軽くなるのかな。
そして、すべての感情は自分自身を守るために存在していて、本来自分にとって役に立つもの。
その前提を忘れずに、今、その感情を感じていることを認めてみましょう。
例えば不安な気持ちがいやなら「今は不安を感じたいんだな」と思う。
イライラしているなら「今はイライラしたいんだな」とその感情を認める。
そして、「その気持ちでいてもいいよ」と自分の感情に伝えるようなイメージをしてみましょう。
不調②「在宅勤務で、仕事と私生活の切換えがしづらい」
朝起きてそのままスマホでメールチェックして、って感じで何となく仕事が始まって、特別な区切りもなく何となく終わる……みたいなことになりがちなんです。
効率を上げるためにも、うまく仕事とプライベートの区切りをつける方法はありますか?
スポーツ選手が大一番の勝負の前に特定のポーズを取ったり、同じ音楽を聴いたりしますよね。
そんな風に、何でもいいのでスイッチをつくってみてください。
「よし、今から仕事を始めるぞ!」と頭の中でイメージしながらその行為をとるようにすると、条件づけができあがりますよ。
今回前編・後編に渡ってご紹介した記事が、少しでもお役に立てば幸いです。
無理せずストレスを発散しながら、withコロナを過ごしていきましょう。
夕部智廣[ゆうべファミリー治療院/兵庫県・神戸]
ゆうべともひろ/1976年8月15日生まれ。兵庫県出身。神戸東洋医療学院鍼灸科卒業。現在ゆうべファミリー治療院の院長として、子供のアトピー治療に尽力する。著書に『ママが楽になるとアトピーが治る』(サンルクス刊)、『魔法のねんねタッチ』(秀和システム刊)がある。
コメントを書く