趣味や個性で自己ブランディングしよう
時はSNS戦国時代。
特に「髪型や「ファッション」というInstagram映えするキラーコンテンツを生業としている美容師の中には多数のフォロワー数を抱える人も多く、
集客ツールとしてSNSは欠かせないものになっています。
ネットの海に漂う数多のアカウントの中から、個性をうまくアピールして差別化するためには。
好きなことにからめた発信や、自分の特性をうまくアピールできればきっと相性のいいお客と出会えるはずです。
2019年8月号「増税後も売れ続けるために」特集から、4名の美容師の自己ブランディングアイデアをご紹介します。
オリジナルタピオカ提供でインスタ拡散率がぐっとアップ
澤田耕一(KARAFT):写真
Garland umeda では、オリジナルのタピオカドリンクを提供している。
これをはじめたのは、店長の松本さん。きっかけは、どうしたら美容室の写真をSNS にアップしてもらえるか考えたこと。
ヘアの写真はシェアされにくいが、かわいいドリンクの写真なら投稿したいのではないかと着想。美容室でタピオカが飲める意外性が好評だ。
実際に投稿を見て来るお客も多く、オープン翌月にはサロン全体で700 名が来店。材料費は高くても、宣伝広告費と考えると十分ペイするのだ。
(上)10 ~ 20 代の女子に受ける店づくりで、入った瞬間写真を撮りたくなるスポットが満載。(中)かわいい店内を背景にオリジナルカップを持った写真をSNS に投稿するお客も多い。(下)趣味のタピオカ巡りをSNSでアピール。「本当にタピオカが好きなんだ」と信頼してもらえる。
教えてくれたのは……
松本 聖[Garland umeda(ガーランドウメダ)/大阪・梅田]
まつもとひじり/1992 年12 月28 日生まれ。大阪府出身。関西美容専門学校卒業後、Garland 入社。6年間表参道店で働いたのち、かねてより出店を希望していた梅田店が今年2月にオープンし、店長に就任。
#豹柄美容師とていねいな施術のギャップでお客を魅了
SUMESHI:写真
「豹柄美容師」でおなじみの中村さん。
中学時代から好きで毎日身に着けていたら、「豹さん」と呼ばれるように。第一印象の強さから一度は豹柄をやめようと試みたが、常連客から「今日は豹柄じゃないんですか」と聞かれ、ずっと貫いていこうと決意した。
ただしキャラはあくまでブログ等で人柄を出す時に便利なもの。
髪の悩みをずばり言い当てる丁寧なカウンセリングに、初回客はギャップを感じるのだとか。
教えてくれたのは……
中村有佑[air-GINZA(エアー ギンザ)/東京・銀座]
なかむらゆうすけ/1983年1月29 日生まれ。京都府出身。京都美容専門学校卒業後、京都市内のサロンに入社。新店立ち上げのため27 歳で上京。31歳の時にair に入社する。
ニックネーム「おでんくん」で若年層から親近感
母親命名のあだ名「おでんくん」で10 ~ 20 代の人気をつかむ衣川さん。
インスタグラムで10万人以上フォロワーがいると「気になるけどこわい」と思われることが多く、人柄を出すため顔出しすると、3日で1500人フォロワーが減ったそう。
そこで考えたのがあだ名の押し出し。幼いころ母から呼ばれた「おでんくん」の愛称を自ら名乗ることにした。
親近感が高まり、カット料金を上げた後も失客は少ない。
教えてくれたのは……
衣川 光[ALBUM Harajuku(アルバム ハラジュク)/東京・原宿]
きぬがわひかる/1988 年11 月17 日生まれ。京都府出身。関西美容専門学校卒業後、神奈川県内2店舗を経て2015 年にALBUM入社。現在ALBUM HARAJUKU副店長を務める。
”運命共同体割引”でX JAPANファン客を囲い込み
小学生の頃から大のX JAPANファンの舩山さん。
上の写真のようにhide コスプレでコンサートに行くと、徐々にファン仲間が広がった。
専用のSNSアカウントを開設し、ファン専用に30%オフで施術できる「運命共同体割」をつくった。
これを利用するお客の男女比は1:9で年齢層は20 ~ 40 代。派手髪のオーダーが多いので単価が高く、ファン同士で芽生えた絆は強固で一人も失客していない。
サロンには私物の雑誌を置き、訪れたファンと交流を深めている。
教えてくれたのは……
舩山 陸[WARREN・TORICOMI NEWYORK(ウォーレン トリコミ ニューヨーク)/東京・原宿]
ふなやまりく/1993 年7 月6 日生まれ。東京都出身。高山美容専門学校卒業後、WARREN・TORICOMI NEWYORK に入社。現在表参道店にてスタイリスト2年目。
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