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“白髪を活かしてオシャレを楽しむ”「グレイヘアー」という考え方

photo : Asako Hoshi

2018年 新語・流行語大賞にもノミネートされた「グレイヘア」。ナチュラルな美しさを自分らしく追い求める時代の流れとともに、女性たちに支持され始めています。

「グレイヘア=染めない」という認識もありますが、弊誌ではそうではありません。白髪の生え方は100人いれば100通り、何もしなくとも美しいグレイヘアになる人はごく少数。後頭部だけ黒髪が多く残ってしまったり、顔周りだけ白髪が極端に増えてしまったり、斑模様になる方がほとんどだと聞きました。100人100通りの白髪の生え方を活かしながら、美しいグレイヘアへと導く技術と考え方、知識とデザインが、今美容師に求められていることではないかと考えます。

今回、白髪染めを辞めたい人を応援するコミュニティサイト「 Gray-hair tokyo 」 主宰のねぎさんにお話しを聞き、白髪・白髪染めに悩む女性が美容師さんに求めることを聞きました。

「Gray-hair tokyo」主宰のねぎさん
「Gray-hair tokyo」主宰のねぎさん
※この記事は、髪書房WEBZINEにて2018年12月に取材・掲載したものです。

 

しょうがなく始めたグレイヘア、今は満足の理由

編集「ねぎさんがグレイヘアにしようと思ったキッカケを教えてください」
ねぎ「私の場合、キッカケは頭皮トラブルですね。体調にもよるのですが、ヘアカラー後に発疹が出たこともありますし、市販のシャンプーでもかゆくなってしまうほど頭皮が弱くなってしまって。子供が小学校にあがり、幼稚園の時のように平日の送り迎えが必要なくなったタイミングで、染めるのを止めてグレイヘアにしました。2015年42歳の夏のことで、それまではやっぱりママ友の目線が気になり、踏み切れずにいたんです」

編集「グレイヘアにするまで、1年以上かかると聞きますが、ねぎさんの場合どれくらいの期間がかかったのでしょうか。また、大変だったことはありますか?」
ねぎ「髪は1カ月で1cmしか伸びないですもんね。ただ私の場合は、頭皮が弱いせいもあってカラートリートメントを使って染めていたので色落ちが早く、大体3カ月くらいでミディアムのグレイヘアになれまた。過去にはヘナでも染めていたので、毛先は色素がなかなか抜けず、青味は残ってしまっていたのですが。大変だったことは、周りに相談できる人がいなかったので、どうしても凹みやすかったですね。すれ違う人の視線が必要以上に気になったり。2015年当時はネットで調べても、そういう情報がなかったんですし、参考になるような人を探してもいらっしゃらなかったんです」

編集「グレイヘアにしてよかったことを教えてください」
ねぎ「頭皮トラブルで仕方なく止めた白髪染めですが、今はグレイヘアにしてよかったと心から思っています。チラリと光る白髪に敏感になることもなくなり、染めるストレスから解放されました。カラートリートメントはプールや汗での色落ちも気になっていたので、とにかく気持ちが楽になりましたね。あとは、自分が歳を重ねたんだと改めて認められたのも、よかったですね(笑)」

 

グレイヘアはアシンメトリー、刈り上げにされがち!?

編集「面と向かっては言えないけど、この記事を読んでいる美容師さんへリクエストしたいことはありますか」
ねぎ「グレイヘアだと、アシンメトリーでモードなヘアスタイルや、刈り上げにされやすくて。きっと世代によるとは思うんですが、もっとコンサバな人も白髪に悩んでいて、グレイヘアを検討している人もいると思うんですね。確かに、ショートだと早くグレイヘアが完成するのでいいんですが、その場合でもモードすぎる提案だけじゃないとありがたいです。また、逆にツーブロックにしたいのに、年齢的にどうなの? という美容師さんの考えで単純なショートカットにされてしまったりすることもあると聞きます。年相応とかではなく、個人の意見を聞いて、個性を活かして自分のなりたいヘアスタイルにしてもらうには、美容師さんの協力が不可欠。親身になってもらえると嬉しいです。白髪染めをやめると言うのも、とても勇気がいりますので」

編集「グレイヘア東京のメンバーの皆さんと、よく話題になることはありますか」
ねぎ「白髪染めって、どんどん髪の色が濃くなるよねって話したことがあります。地毛よりも黒くなっていくというか。そうすると、ファンデーションもだんだん濃くしないとバランスが取れなくなってきちゃって、ケバくなっちゃう。グレイヘアにしてからの方が、ファンデーションは薄くなったし、顔が明るく見えるようになりました」

グレイヘアにして3年、笑顔が絶えないねぎさん
グレイヘアにして3年、笑顔が絶えないねぎさん

 

「まだ白髪染めで隠せますよ」で遠のく足

編集「美容室へは今も行きますか」
ねぎ「カットには通っています。毛先を整えてもらったり、前髪をつくる、レイヤーを入れてもらったり。グレイヘア東京のメンバーたちは、ハイライトやローライトを入れている人も多く、ショートやボブの人も多いので、白髪染めをしていた時よりも小まめに美容室へ通っているという印象ですね。私はロングヘアで頭皮も弱く、黒髪部分が斑状に存在したりもしないので、2015年夏からは染めていないんです」

編集「こうだったら、もっと美容室に行きたいのに! と思うことはありますか」
ねぎ「もっと選択肢が増えたらいいのに、とは思いますね。そもそも私があんまり美容室に行かなくなったのは、ロングヘアだからということもありますが、今まで白髪は染めるという選択肢しか用意されていなかったからなんです。2015年当時は『まだ白髪染めしたほうがいいですよ』と言われることも多くて、それだけでストレスに感じたこともありました。染めるにしても、ヘアマニキュアとかカラートリートメントとか、最初から選択肢が欲しいですね。そもそも、染めてるからって若く見えるわけじゃないと今は思っています。その価値観をわかってもらえるとありがたいです」

編集「“グレイを活かす”という新しい価値観は、今後もっと広がりそうですね」
ねぎ「あと、グレイヘアって黄ばみが気になっていると思っている美容師さんがとても多いと思うんですが、それは真っ白になった人の場合。私は、シャンプーによるかゆみをおさえたりするほうが大切だなと感じていますし、毛量や髪の毛の立ち上がりのほうが重要だと思っています。白髪の量で、まだ早いとか言われることもあるみたいですが、白髪の量も個性なので、上手く活かして素敵なグレイヘアを提案してくださる美容師さんが増えて欲しいです!」

 

約400人弱の会員を持つGray-hair tokyo

編集「グレイヘア東京を始めた理由を教えてください」
ねぎ「白髪染めをやめようと、30代後半から何度か思ったことはあったんです。そのたびに、どこの美容室に行けばいいんだろうから始まり、そもそもどういう風になるんだろう、とか不安だらけで。ネットで探しても、同じような悩みを持った方には出会えず1人で葛藤していました。今からグレイヘアを目指す人が、心細くないように、迷わないようにとブログを始めたのがキッカケです」

編集「よく、みなさんで集まってらっしゃるんですか」
ねぎ「2017年12月に忘年会を初めて開催して、今年の5月にはイベントも開催しました。最近は全国的にオフ会も増えてますよ。身近にグレイヘアの相談ができる場所があればいいんですが、なかなかないんですよね。だから、みんなで話すだけで元気になれるし、他のグレイヘアの方にお会いした際の「やっぱりグレイヘアでいいんだ」という感動を味わって欲しいなと。グレイヘアという共通点だけで、世代もみんなバラバラですが、初対面でも仲良くなっちゃいますよ」

編集「これからGray-hair tokyoで目指したいことはありますか」
ねぎ「まずは本当に白髪に悩んでいる人向けに、日本人モデルのグレイヘアカタログをつくりたいですね! 今出ている本たちって、60代や70代などシニア向けが多いんです。もう1つは、地方でグレイヘアにする人って少ないんですよ。年上の方から、だらしないと思われてしまうことも多いらしくて。そこの理解をもっと深めたいです。最後に、私自身ブリーチには抵抗があるんですが、お試しでグレイヘアできたらいいのにと思っています。大きく残っている黒髪部分を、グレーにしてくれるとか、ウイッグをかぶってみれるとか。グレイヘアへの移行期間をウイッグで過ごすというのもいいなと。せっかく新語・流行語に選ばれたので、グレイヘア・ウエルカム! な美容師さんが増えてくれることを望んでいます」

 

「Gray-hair tokyo」ホームページより
「Gray-hair tokyo」ホームページより

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