リラックスムード満点のサロンには、こだわりがいっぱい
今年4月、代官山駅と渋谷駅の中間地点にオープンしたサロン、SLEEPY(スリーピー)。
名前の通り思わずうたた寝してしまいそうな、力の抜けたムードが漂う注目のサロンだ。
オーナーは、ヴィンテージ感のあるカラーデザインと、スタイリングでキメ過ぎなくてもサマになるカットで支持を集める内埜晃宏さん。
SLEEPYの店内には、内埜さんのこだわりが随所にちりばめられている。
オーナーの内埜さん
2020年4月のオープンに向けて、開店準備をはじめたのは約半年前の2019年9月頃。
元は事務所兼カフェだった物件の内装をイチから仕上げるため、良いなと思うデザイナーさんにアポを取り、イメージを共有。
「非日常感があるけど、落ち着ける」。そんな空間を作り上げていった。
さっそく店内におじゃましよう。
サロンをかたちづくる内装
まずは全体の雰囲気をつかさどる内装。
1つひとつに内埜さんとデザイナーの思いがつまっている。
解放感あるドアには手書きのロゴ
解放感のある入り口
SLEEPYは1FとB1Fの2フロア。さわやかな水色の扉を開けると、3席のセット面が。
扉に主張する「SLEEPY」のロゴは、アーティストに手書きしてもらった。その大胆な大きさが、なんだかのんびりしていて心地いい。
ロゴはプリントにはない手書きの質感が。「P」の頭は寝グセのようにハネている
陽の入り具合によって、壁や床にロゴの影ができる。壁に取り付けられたマガジンラックにはその時の気分の洋書やZINEがディスプレイされる
ラーメンの丼模様!? のタイル
タイルとトイレのトビラの雰囲気もマッチしている
1Fを奥に進むと、シャンプーブースの床にラーメンの丼を思い出す雷文柄のタイル。
サロンの構想を練り始めた最初の最初からイメージしていたものだ。
1つひとつの柄が「SLEEPY」の「S」のようになっているのは、実際に仕上がりを見て気が付いたとか。
一歩入ると別世界……のトイレ
トイレは他とは色調の違うピンクに。ミッキーマウスの油絵はヴィンテージ
不思議の国への入り口のようなドアの向こうには、異世界のようなトイレ。
壁のミッキーが、夢の世界へいざなってくれるようだ。
らせん階段の手すりにはラタンを巻きつけて
職人さんが一週間かけて、手すりにラタンを巻いてくれた
B1Fへ続くらせん階段の手すりには、ぐるりとラタンという素材が巻きつけてある。
年配の職人さんが1週間かけて巻いてくれたという。
時を経るにつれて味わいが増すラタンは、サロンの歴史とともに価値を帯びていく。
キーワードは”丸み”
1角だけ丸くした鏡。セット椅子の横の、丸いスツールはStudio Khiiのもの
丸く鎮座するモルタルのレセプションカウンター。
向いのクローゼットも、呼応するようにカーブを描く。
その2つをつなぐコートかけのパイプも、丸い。
随所にころがる丸が、サロンにおちゃめな風味をつけてくれる。
B1Fの鏡も丸
厳選した家具や小物
お次は家具や小物。
休日に行きつけのヴィンテージショップや家具屋をめぐって、少しずつサロンのイメージに合うものを集めた。
時代を超えて、国境を越えてSLEEPYにやってきたモノたちはみんな個性的なのに、気の合う友達が集まったかのように自然にそこにある。
すべて手書きのポルトガルタイル
風合いのあるレンガの壁は、物件本来のもの
パリの地下鉄のような雰囲気の、B1Fの待合スペース。
真ん中に鎮座するベンチは、1枚1枚柄が手描きされたポルトガルタイルでできている。
白いタイルに同じ柄をプリントすれば、簡単につくることはできた。
だけど、あくまで「本物」がいい。無理を言ってなんとか手描きのタイルを集めてもらった。
「S」の特注ネオンサイン
サロン内でひときわ異彩を放つ、赤い「S」のネオンサインはオーダーメイド。
リラックスムードのSLEEPYにスパイスを加えてくれる。
力が抜けているのに、エッジが利いている。
それはインテリアだけでなく、内埜さんの提案するヘアにも通じている。
ヴィンテージのライトやスイッチ
サロンの随所にある照明やスイッチも、内埜さんが1つひとつ蒐集したもの。
カウンターのそれらはアメリカ製のヴィンテージ。
古い映画に出てくる、ホテルのような雰囲気をつくってくれる。
遊び心満点のオブジェ
おちゃめなプリントの花瓶、中指を立てた木のオブジェ、なぜかアディダスのスニーカーを履いたリーバイスのキャラクター、フラットエリックのぬいぐるみ。
ゆるくも遊び心のある小物たちがそこかしこに。
エイジングを楽しむスツール
そして最後に紹介するのは、サロンに入ってすぐ出迎えてくれる2脚の椅子。
デンマークを代表するデザイナー、ハンス・J・ウェグナーのマスターピース、PP701だ。
ウェグナーが家族のダイニングチェアのためにつくったというミニマルで美しい椅子。
たくさんの人に座られて、背もたれの木材と革がエイジングしていくのが楽しみだ。
内埜さんオススメのインテリアショップ
まだまだ紹介しきれない、SLEEPY店内にちりばめられたこだわりの数々。
ぜひ実際にサロンに足を運んで、その空間を体感してほしい。
記事の最後に、内埜さんオススメのインテリアショップを4軒紹介したい。
次の休日、カーテンのスキマから入る太陽の光を感じながらたっぷり3度寝を楽しんだら、お気に入りの家具でも探しに行こう。
SHOP:waffle house〔ワッフルハウス〕
HOURS: 11:00-14:00
ADRESS:東京都杉並区松ノ木2-15-9
ACCESS:高円寺か永福町からバスで12分、[松ノ木公園]下車、南に100m
HP:https://www.instagram.com/wafflehouse_tokyo/?hl=ja
UCHINO’S COMMENT:遊び心のあるアメリカヴィンテージ雑貨に出会えるショップ。高円寺には系列の古着屋があります。
SHOP:Playmountain〔プレイマウンテン〕
HOURS: 12:00-19:00
ADRESS:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-5 原宿ニュースカイハイツアネックス#105
ACCESS:JR原宿駅から徒歩7分、東京メトロ北参道駅から徒歩7分
TEL:03-5775-6747
HP:http://playmountain-tokyo.com/
UCHINO’S COMMENT:SLEEPYの内装をお願いしたデザイン会社、ランドスケーププロダクツさんが運営しているインテリア、雑貨ショップ。美しく、使い心地の良い家具や雑貨に出会えます。
SHOP:BULLPEN〔ブルペン〕
HOURS:13:00-18:00
ADRESS:東京都渋谷区西原1-18-7
ACCESS:京王新線「幡ヶ谷駅」より徒歩4分、小田急線/千代田線「代々木上原駅」より徒歩8分。
渋谷駅発、中野駅 or 阿佐ヶ谷駅行きのバスでも
TEL:03-6407-0526
UCHINO’S COMMENT:アーティストのこだわりが詰まったかわいい雑貨に出会える場所。SLEEPYに置いている花瓶などはここで購入しました。
SHOP:Jantiques内田商店〔ジャンティークうちだしょうてん〕
HOURS: 11:00~19:00
ADRESS:群馬県高崎市貝沢町1315-3
ACCESS:高崎駅からぐるりん京ヶ島線に乗って10駅、上大類町東駅で下車して徒歩6分。
UCHINO’S COMMENT:東京・中目黒のヴィンテージショップ「ジャンティーク」の2号店。広々とした店内には、古着だけでなく家具や雑貨も充実していて最高です。
内埜晃宏〔SLEEPY(スリーピー)/東京・代官山〕
うちのあきひろ/1988年4月5日生まれ。茨城県出身。日本美容専門学校卒業。都内2店舗を経て2020年4月にSLEEPYをオープン。切りっぱなしボブをはじめとした無造作で気張らないカットデザインとくすみ感のあるカラー提案で人気を集める。
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