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外国人に門戸が開かれる~外国籍でも日本の美容師免許取得者であれば日本の美容室で働けるように~

政府は2020年(令和2年)3月18日に首相官邸で開催した「国家戦略特別区域諮問会議」(議長・安倍晋三首相)で、日本で美容師免許を取得した外国人留学生が特区で就労できるようにする方針を決めました。

写真:首相官邸ホームページより転載

これまで、外国人は美容師免許を取得できても、就労できる在留資格がありませんでした。

外国人でも、美容師として雇用することができるのは、就労制限のない在留資格である以下の4パターンのみ。

「日本人の配偶者等」

「永住者」

「永住者の配偶者等」

「定住者」

たくさんの外国人が日本の美容学校に入学して技術を学んでも、サロンワークの現場で日本の生きた技術を習得することはできなかったのです。現在はコロナ禍で減少しているかと思われますが、2018年時点では美容学校への外国人留学生は200~300人と言われていました。

東京を例外的に外国人が働ける「特区」に!

これに対して、東京都美容生活同業組合(BA東京・金内光信理事長)は在留外国人が多い東京都を「特区」として、期間限定で外国人免許取得者を受け入れるべきと主張してきました。BA東京は、日本で働きたい外国人免許取得者を雇用することで、

①人手不足を解消

現在300店舗に対して1人の求人だと言われている。休眠美容師の掘り起こしも含めて、人材確保が美容室には必要。

②インバウンド対策

増え続けている訪日外国人に対応できるスタッフを確保。コト消費を求める観光客に日本の美容体験を提供する。

③アジアのレベルアップに貢献

これまで日本は欧米で美容技術を習得して独自に進化させてきた。日本が門戸を開くことでアジアのハブとなる。

上記のことが可能になると提案してきました。

それに対して全日本美容業生活衛生同業組合連合会(全美連・吉井理事長)は、反対の意を示しており、人手不足は東京に限った現象ではなく、サロンが供給過剰状態であること。そして日本人の雇用を奪い低賃金化に拍車をかけると懸念してきました。

雇用条件等はこれから

昨年外国人労働者数は約166万人で過去最高を更新。来年にオリンピック開催を控えていることも背景にありそうです。

参考:外国人雇用事業所数及び外国人労働者数の推移

実際の運用となるとどうなるのでしょうか。都などの行政機関を中心に、専門知識を有する業界団体が管理・監督し、外国人美容師を受け入れる各ヘアサロンを管理指導する、という一例が提案されているようです。

 

新型コロナが発生したことで状況は変わりつつありますが、この件に関しては政府からの発表があり次第、お知らせいたします。

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