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ホームカラー後の”グレイカラーあるあるトラブル”に対処するには?

“コロナ自粛”により、特にグレイカラー世代は「白髪問題」のせいでムズムズしていた方も多かったのではないでしょうか。そのムズムズに堪えかねて、自宅でホームカラーで染色した方も少なくなかったはず。

しかし、そんなホームカラー客がまたサロンに戻ってきてくれた時こそサロン側が気を付けたいのが履歴を見極められなかった際のトラブル。履歴を見誤ると、変色や強いダメージになってしまう可能性があるためです。

そこで今回はホームカラー履歴のあるグレイカラー施術に関して起こりがちなあるあるトラブルと、その対処法についてご紹介。和多くのグレイカラー客を顧客に持つ、4名の“グレイカラースペシャリスト”の美容師さんたちが丁寧に答えてくれました★

あるある1 ヘナやマニキュアの履歴を見極められなかった場合

FIRST 吉田京介さんならこう見極め、対応する!

吉田さん
吉田さん
マニキュア履歴がある場合、黒髪部分には色が入らず、白髪にはオレンジ味が残ってしまい黒髪がまばらな状態に。グレイヘアとのなじみが悪いため、ハイライトハイライトの放置時間を40分とり、同時施術でアッシュ系を使ってベースのオレンジを打ち消します。さらにアッシュ系のトナーで仕上げてオレンジ味を抜くようにします。

TANGA NILLA OLIVE 手束繭美さん&苫米地真弥さんならこう見極め、対応する!

手束さん
手束さん
プレカウンセリングでこれまでの白髪染め習慣(何を、どのように、どれくらいの頻度で)をお聞きします。直近の履歴だけで判断するのはNG!お客さま自身が理解されていない場合もあるので、視診・触診も行い、引き出して光にすかし、残留色素をチェックします。
苫米地さん
苫米地さん
対処法は、伸ばしながら履歴をなくしていくしかありません。カットやパーマでデザインを変えながら、長期的な計画で提案を楽しんでいただくようおすすめしたいです!

あるある2 ホームカラーを何度も繰り返しているお客の場合

BLANCO 伊佐治稚佳さんならこう対応する!

伊佐治さん
伊佐治さん
根元の白髪を隠すためにホームカラーをされている場合、根元に強い染料が入りすぎてしまっています。根元をブリーチで無理に明るくするのではなく、顔回りを中心に10枚前後のハイライトを入れ、濃い染料を部分的に削ります。このとき、ライトナーではホームカラーの染料は鶏肉炒め、ブリーチを使用。この顔回りのハイライトをご来店の旅に繰り返して徐々にトーンアップしていきます。

TANGA NILLA OLIVE 苫米地真弥さんならこう対応する!

苫米地さん
苫米地さん
ホームカラーのお客さまもブリーチで一気にトーンコントロールしようとすると変色することがあります。根元から毛先までの間に、アルカリカラーとマニキュアの履歴が混在している場合があるからです。色の沈み込みやダメージが激しい場合もあるので、やはりホームカラー部分をなくしていき、健康な素材を取り戻すことから始めなければいけないでしょう。無理なトーンアップは避けて!

一時の対処で終わらせず、寄り添い続ける長期提案を!

カラーのトラブルが起きた時の初期対応も重要ですが、長くカラーを楽しんでもらうための長期的でわくわくできる提案は、お客からの信頼に直結します。長期的な関係性を築いていくためにも、トラブルに備えて準備しておきましょう!

 

吉田京介[FIRST(ファースト)]

よしだきょうすけ/1984年9月30日生まれ、神奈川県出身。真野美容専門学校卒業。FIRSTヘアカラーディレクター。JHCAヘアカラリスト検定ファイブスター保持。2016年、2017年のJHCAコンテストで2年連続準グランプリを獲得するなど確かな技術で注目されるカラリスト。

手束繭美[TANGA NILLA(タンガニーラ)]

てつかまゆみ/1971年生まれ、北海道出身。ハリウッド美容専門学校卒業後、kakimoto arms入社。2003年に独立し、現在TANGA NILLA ILIVEマネージャーを務める。同社は白髪染めで悩みを持つ大人客が駆け込み寺で、丁寧なカウンセリングと確かな知識で多くの顧客から支持を集めている。

苫米地真弥[TANGA NILLA(タンガニーラ)]

とまべちまや/1977年生まれ、青森県出身。アーデン山中ビューティーアカデミー(現・たかの友梨美容専門学校)を卒業後、kakimoto arms入社。2003年、TANGA NILLAのオープニングに参加し、本店店長を務める。手束さん同様、豊富なグレイカラー技術により多くの顧客を担当する。

伊佐治稚佳[BLANCO(ブランコ)]

いさじちか/1982年6月25日生まれ、岐阜県出身。愛知美容専門学校入社後、BLANCO入社。現在、青山店のカラーディレクターを務める。サロンワークのみならず雑誌掲載や多数のコンテスト受賞歴もあり、幅広い世代のニーズや悩みに合わせたヘアカラー提案が武器だ。

この記事は月刊BOB2019年1月号別冊「育てるグレイヘア」からの引用です。

ヘアカラーを楽しむグレイカラー客を増やすためのノウハウが満載の号です。

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