“骨格診断”という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 今、女性ファッション誌やビューティ誌などで特集を組まれたり、SNSの美容系アカウントで自分の“骨格タイプ”を明かしていたりする人も多く、言葉は聞いたことがあるという人が多いのではないかと思います。
これを、ヘアスタイル提案に落とし込む、美容師さん向けのセミナーがあるらしい!という噂を聞きつけて、ボブログ編集部が体験受講をしてきました。
骨格診断ってそもそも何?
講師は“骨格診断アナリスト認定協会認定講師”
まずは、今回の講師のご紹介。元美容師でヘアメイクとしても活躍する上野由可里さんです。
うえのゆかり/(株)BEAUTIFUL LIFE PLANNER代表、Smart Style主催。熊本県出身。美容専門学校卒業後、美容室に勤務したのち、主に広告・メディア関係のヘアメイクを手掛ける事務所に移籍。2年間のアシスタントを経てフリーランスへ転向し、女優、アナウンサーなど著名人のヘアメイクを多数担当。
その中で“骨格診断”の理論に出会い、骨格診断アナリスト認定協会の上級アナリストの資格を取得。ヘアメイク・美容師を対象とした骨格診断講師として活躍。骨格診断ウエディングドレスアナリスト。
骨格診断とは「体型をきれいに見せてくれる全身バランスの理論」
上野さんがヘアメイクとしてスキルアップを目指す中で出会った“骨格診断”とは、ずばり何ができるようになるスキルなのでしょうか。
なるほど!ヘアカラーやメイクの得意な美容師さんなら「パーソナルカラー診断」の理論を学んでいる人もいるのではないでしょうか。アレの“骨格版”、つまり、デザインの三要素【形・質感・色】のうちの【形と質感】を似合わせる理論ということですね。
体験! セミナーの内容
実際にZoomを使って、簡易セミナーをやってもらいました。流れはザッとこんな感じ。
- 活用方法について ―カウンセリングの課題―
- 骨格診断によるファッションコーディネート理論とは?
- 私の骨格タイプについて教えてもらいました!
- 骨格タイプ別のファッションの特長
- 骨格タイプ別のヘアスタイル提案の落とし込み
1.お客さまと美容師、カウンセリングの際の両者の“すき間”を知る
上野さんが骨格診断に基づいたヘアスタイル提案力アップを啓蒙しているのは、一般女性が美容室に求めていることと美容師さんが困っていること、双方のすれ違いのすき間を埋めてくれるものが必要だと感じているからでした。
2.骨格のタイプは大きく3つに分けられる
上野さんの理論では、骨・筋肉・脂肪のつき方といった「体のフレームの特長」と、「肌の質感やハリ感」を踏まえて3つの骨格タイプに分類するところからスタートします。
骨格タイプは一生変わることはないのだとか。ヘアカタや予約サイトなどでよく見る「顔型への似合わせ」と大きく違うのは
- 体を平面でなく立体でとらえること
- 引きで見た全体のバランスを見ること
- 肌の質感も見ること
の2点です。人を見るときに、正面から至近距離で見つめることはほとんどないのだから、本当の意味でヘアスタイルを素敵に似合わせるということを考えるのに必要な視点だと感じました。
3.私も診断してもらいました!
上野さんのセミナーでは、オンラインでも実地のセミナーでも、受講者の骨格タイプを診断するのが特徴です。
筆者は3つのタイプのうち「Straight(ストレート)」タイプでした。
特長としては、筋肉がつきやすく上半身に重心があり、体に厚みがありメリハリのあるタイプとのこと。メリハリはあるが「Natural(ナチュラル)」タイプと違って骨は小さいことが多いので、手足が小さいことも「Straight(ストレート)」タイプの特長なんだそうです。
(確かに、身長は162cmあるのに足のサイズが22.5cmなんですよね…)あわせて、他の「Wave(ウエーブ)」タイプや「Natural(ナチュラル)」タイプの特長も説明してくれます。
こういった体の特長はほとんどコンプレックスだったのですが「このタイプはご本人の存在感があって力強いので、本来の力強い美しさを活かした装いが似合います」とか「女優さんに多いタイプです」といった伝え方をしてくださるので、へこむどころか正直アガりました(笑)。
おもしろいなと思ったのは、自分がコンプレックスに感じていることは、他のタイプにとっては魅力に見えることもあるんだなということ。
お客さまが悩みやコンプレックスをお話しくださったときに、魅力としてポジティブに言い換えるのに参考になりそうです。
4~5.ファッションとヘアスタイルへの落とし込み
せっかくなので、この記事では筆者の「Straight(ストレート)」タイプの落とし込みを公開させてもらうことにしました。ああ、伸ばしかけのミディアムのあいだ確かにたっぷりレイヤーを入れてもらったなとか、1回しか着ていないシフォンブラウスがあるなとか、思い当たることだらけでしまいには笑ってしまいました。
得意なイメージ シンプル/シック/クラッシィ
<ファッションの極意>
- 定番の形をジャストサイズで着こなすべし!
- 胸元(デコルテを縦に)、ひざ下を出すとスッキリ見える
- 腿・腕・背中は出さない(隠した方が痩せて見える)
- 綿やデニム、ハイゲージニットなど厚みがあってハリがある生地を選ぶ
- コントラストのある配色や大柄が得意
× ざっくりローゲージニットやふんわりしたシフォン、フレアスカートはNG
<ヘアスタイルの極意>
- 直線的で、顔周りを膨らませないスタイルがベスト
- サイドパートやシースルーバングなど顔を縦に出すスタイルでスッキリと
- ひし形フォルムや短めのレングスで上半身の厚みとメリハリをつけて
× ワンレングスのミディアム、無造作なふんわり仕上げはNG
一般女性の中にはすでに自分のタイプを知っている方もいる今、理論を正しく知っておくことはヘアスタイルのアドバイスの精度や満足度が格段に上がりそうだなと思いました。美容師さん向けのオンラインセミナーでは、実地のセミナーと違って診断の実技練習まではやらないそうですが、全身バランスの見るポイントなどを具体的に教えてもらえるそう。似合わせの視点が広がり、根拠に深みが出そうですね!
今目の前にいるお客さまを精一杯きれいにし、確実にまた来ていただくこと、その繰り返しが美容師さんとしてのキャリアアップの王道ですよね。いろんなノウハウや新しい技術、やらなければならないことがたくさんの現代ですが、だからこそ「お客さまの顔を思い浮かべながら学べる」骨格診断コーディネート理論は、生涯活躍し続ける基礎体力と顧客との絆を作り上げていってくれるのではないかと感じました。
上野由可里さんの「美容師のための骨格診断セミナー」の受講お申込みはこちらから↓
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